信頼できるチームでは、大胆なアイデアも、思い切った施策も実を結ぶ可能性が高くなる | 株式会社デイリースポーツ案内広告社
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信頼できるチームでは、大胆なアイデアも、思い切った施策も実を結ぶ可能性が高くなる

信頼できるチームでは、大胆なアイデアも、思い切った施策も実を結ぶ可能性が高くなる

マルマンから発売されているビジネスノートブランド、ニーモシネ。誕生から20周年を迎え、コアなファンは多いが、若年層の認知度が低かった。20周年事業を機に、新たなファン層を拡大するために、今までにないクリエイティブで挑戦。どのような効果を期待した内容だったのか、伺った。

マルマン株式会社
マーケティンググループ チーフ 中西彬 様

1920年に創業し、100年以上の歴史を誇るマルマン株式会社。同社を代表する「図案スケッチブック」は、累積販売数が約9千万冊以上、品質改良を加えながら進化し、ロングセラー商品となっている。他にもノートやルーズリーフ、ダイアリーなど、紙にこだわった製品を開発し続けている。

日高

アカウントエグゼクティブ:日高 陽平

東條

シニアアカウントディレクター:東條 裕美

課題
ーニーモシネの認知拡大、20周年事業のプロモーション企画

解決
ーキービジュアル制作、ロゴ制作、コピー制作

実際に商品を使用していたことによる、課題への理解

ニーモシネは、どのような商品ですか。

中西様

ニーモシネは、ビジネスノートブランドです。仕事場で映えるスタイリッシュなデザイン。紙にこだわった書き心地、そしてビジネスマンがこだわりを持つ筆記用具との相性の良さ。それらの特性を持って、メモ帳から始まったブランドです。その後ノートやダイアリーと、着実に商品数を増やしながら、20年目を迎えました。

発売から20年が経ち、どのような課題がありましたか。

中西様

弊社においてスケッチブックも含めていろんなセグメントがありますが、ニーモシネは売上も含め、マルマンの柱のブランドの一つです。そのニーモシネが20周年を迎えるにあたり、プロモーションも含め20周年の企画を立ち上げることになりました。

この20周年を始めるにあたって、私が一番懸念していたのは二つ。一つはブランド認知率の低さです。
20年販売し続けていますから、当然コアなファンの方はいらっしゃいます。リピート率がとても高く何度も購入している方が多い。とても有り難いことですが、やはりまだまだ知られていないんですね。ニーモシネというあのロゴを、初見で読める人間はおそらくいないと思います。
みなさんがご存知のスケッチブックのあのマルマンが、ニーモシネというビジネスノートブランドを展開しているということに、繋がらないだろうなと。やはりブランドの地位といいますか、意識も含めて高めていきたいという思いがありました。

二つ目はブランドの高齢化です。長く続くブランドが倒れてしまう時に多いのは、若いファンを取り込めないまま、既存ファンも高齢化してしまうこと。イコールブランドが高齢化し、古いブランドという印象になってしまう可能性が高くなる。
長く続いているというのはありがたい一方で、非常にリスクの高い状態なんですね。今回20周年ですが、25年、30年、図案スケッチブックは60年以上続いているわけで、それ以上を目指すとなったら、やはり若年層に使っていただかないといけない。
社内で長く続いているブランドの考え方を変えるのは難しいということもあり、デイリースポーツ案内広告社さんに声をかけました。

デイリースポーツ案内広告社に頼んだ理由はなんですか。

中西様

1度、デイリースポーツ案内広告社さんが発行している月刊紙「ビズスタ」でお世話になっています。
これまでいろんな業者さんにも相談させてもらったりしていますが、デイリースポーツ案内広告社は、その記事の内容を決める時に、割と的を射た意見をいろいろかつズバズバと言っていただいたので、お願いしてみようと思いました。

日高

もちろん僕もノートを使わせていただいているのですが、東條が元々ファンで長く使っていたので、ビズスタの時には、ノートの特長や特性を理解した上で提案できていたのが、大きいのかなって思います。

東條

実に10年以上使っています。当時の部下が使用していたのをきっかけに知ったのですが、最初は中西さんがおっしゃったようにニーモシネとは読めませんでした。10年以上使っているのは書いている時に滑らかにペンが進むことと、書き心地がいいんですね。
ニーモシネの課題を聞いた時には、使用者として大変理解できました。その時、僕一人だけ熱をあげて喋っちゃったので今思えばズバズバ言ってしまいましたね(笑)

中西様

課題だけでなく、仕事の場ではあまり言いづらいような、そういうちょっとしたコミュニケーションも必要だと私は思っています。お二人なら、一緒にいろいろ考えていただけるのかなって。とても月並みな理由なんですけど、最終的には、人柄で選んで良かったと思っています。
もちろん、クリエイティブへの期待は大きかったですよ。20周年のブランディング像は弊社が考えています。そのブランディング像を言語化やビジュアルできちんと可視化できるだろうと確信してトータルでお願いしました。

新しいターゲットに届けるのならば、今までにないクリエイティブに振り切る

どのような提案をしましたか。

日高

最初は、20周年を彩るキービジュアルの制作をしたいとお伺いしていたので、さまざまなタッチのクリエイターをまずは案としてお出ししました。
最終的に20周年というタイミングを迎えて、新しいフェーズに行けるような彩りのあるクリエイターさんを選んでいただき、オーダーにはなかった周年のロゴも必要だと思い、弊社で制作し提案いたしました。

東條

まず、誰に何をどう伝えるのかというのがすごく大事で、これがあって初めて手段になります。20周年を成功させるためには誰がターゲットで誰に伝えたくて何を伝えたいのか。明確なターゲットは中西さんが示してくれました。
現在は、バシッとしたスーツを着たビジネス管理職系のイメージの人たちが多かったので、この人たちにも引き続き使って貰いつつ、いわゆる若手層をどう取り込めるのかなんですが、ただ若手層のビジネスマンだけでいいのかって言うと、そういうことじゃないなと。誰しもがノートは使う可能性があるわけで、その誰かをしっかりと突き詰めました。それはもう、仕事を頑張っている人で、かつビジネスに捉われない若手層。今までは、高級感や重厚感のイメージが強かったのですが、もう少しライトな表現にしようと。
ニーモシネは自分のノートなんだよ、あなたのノートなんだよ、ということを伝えられるような表現を、キービジュアルのイラストやコピーも開発して提案しました。

中西様

コピーは、『イーカモネ、ニーモシネ』。単なる語呂合わせだけでなく、イーカモネの前に入る言葉、例えば、デザインにもイーカモネ、普段の会議にもイーカモネ、フリーランスの方がアイデアを書くにもイーカモネっていう言葉が入るかもしれない。なので、仕事に真剣に取り組む人みんなを応援するという意味で、あえて前半の言葉をブランクにしているのはいいと思いました。
ただ正直にお話しすると、提案された案は弊社がこれまでやってこなかったクリエイティブなわけですから、良い悪いではなく、社内では『大丈夫なのか?』と驚きがあったのは事実です。
今の客層をキープしつつ、若い人も取り込むというのをビジュアルにするのは大変難しいだろうという話が出ました。どちらを優先するかとなったら、表現は、若い人に全振りぐらいの勢いでいってしまおうと、ある意味、背中を押してもらったクリエイティブ案ですね。
ただ、例えばいきなりニーモシネの商品自体を黒からピンクにでもしない限り、今のミドル層は離れることはないだろう。なぜならきっちり品質でついてきてくれているという自負があったので、思い切り若い層に振ることになりました。

消費者の反応はいかがですか。

中西様

店頭に並び始めたばかりなので(※取材時点)、消費者の反応はまだ見えていません。
ただ、店舗のバイヤーさんの反応は良いですよ。「あっ、変わったね」という言葉をまずいただけております。変化を感じ取っていただけただけでも、まずはそれだけでも一つ印象に残すことはできたかなと。
それに、今までと比べると、什器が出ていく台数も全然違います。少なくとも変化を感じ取っていただいて、デイリースポーツ案内広告社さんのアウトプット力があったからこそだと思っています。まだ本格的に稼働する直前段階なのですが、良い反応をいただいています。

関係値を築くと、仕事の進行はよりスムーズに、成果物の精度はより高く

デイリースポーツ案内広告社に頼んで良かった点はなんですか。

中西様

我々の頭の中で描いているブランディング像を、優れたクオリティできちんとアウトプットして形にしてくれたことですね。そして個人的には、ぶっちゃけたお話もできる関係なので、難易度の高い事も頼める(笑)。表面上の関係だけではなかなかお願いできない、そういった部分も私は大事にして仕事をしてきているので、進めやすかったですね。

東條

そうですよね、人と人との繋がりですよね。中西さんとは一つのチームのようにめちゃくちゃ喋りましたもんね、いろいろと。

日高

中西さんが言われていた、ざっくばらんに意見交換を密にできているというのは、マルマンさん側のご協力をいただいている体制もすごくあります。弊社としても率直に忌憚のない意見を言いやすい土壌が作れましたし。
僕が今7年目なのですが、多分この7年間の中で一番やり取りをさせていただいたのが、おそらく中西さんなんじゃないかというぐらい、電話も打ち合わせも、メールもさせていただきました(笑)

最後にメッセージを

中西様

ニーモシネはスーツを着ているビジネスマンだけでなく、自宅でクリエイティブな仕事をしている人も、もちろんその他さまざま仕事をしている人たちに、必ず合うラインナップを揃えています。単なる紙とおもわず、ストレスなく書けるということ、滑らかな書き心地をぜひ体験して欲しいですね。
もちろん、デジタルを使用している人もいらっしゃると思います。そのような方には併用をお勧めします。必ず紙とペンが必要な時はありますので、デジタルと共存できればいいなと。デジタルを補完する紙を、弊社のメモやノートで選んでいただければ、使い続けたくなると思います。


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