ターゲットを明確に、伝えるべき内容を精査すると、企画は可視化されていく | 株式会社デイリースポーツ案内広告社
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ターゲットを明確に、伝えるべき内容を精査すると、企画は可視化されていく

ターゲットを明確に、伝えるべき内容を精査すると、企画は可視化されていく

2002年に誕生した、グラファイトデザインの自社ブランド「TOUR AD」。国内だけでなく海外のツアープロも愛用するシャフトだ。ターゲットがプロやトップアスリートだったため、広告出稿はゴルフ専門の雑誌がメインで、紙媒体が主軸だった。社内では、ファンの裾野を広げるべくさらなる認知拡大策が必要だという認識はあったが、具体的にどのようなPRをするべきかその方法が分からなかった。しかし、あるきっかけを境に一般のゴルファーにも認知が拡大されていったという。どのようにして、課題に向かい現状を打破できたのか、その理由を伺った。

株式会社グラファイトデザイン
 本吉興毅 様

1989年に創業し、来年35周年を迎える。ドライバーシャフト「TOUR AD」は、JGTOをはじめ各ツアーにおいて多くのトッププロが使用するシャフト。プロ向け用だけではなく、ゴルフを楽しみたいという全てのゴルファーに向けて開発された「Gシリーズ」、カーボンの特性を活かして誕生した「RAUNE」シリーズなど、幅広い層に向けた製品が続々と誕生している。

堀江

アカウントエグゼクティブ:堀江 啓仁

西川

クリエイティブディレクター:西川 文章

東條

シニアアカウントディレクター:東條 裕美

課題
ー一般ゴルファーへの認知拡大
ー製品特性の理解促進
ー専門誌以外へのPR方法

解決
ー記事広告で詳細に内容を紹介
ーターゲットに適した媒体の選択
ー有名アーティストを起用した動画を制作

専門誌以外へのPR方法を提案

デイリースポーツ案内広告社とお取り組みいただくきっかけを教えてください。

本吉様

弊社のシャフト「TOUR AD」は、国内のみならず世界で活躍する多くのトッププロに使用されています。例えば松山英樹選手がデビュー時から使用していたことから、グラファイトデザインという社名や「TOUR AD」を知った方もいらっしゃるほど。プロやトップアスリート向けのシャフトだったため、当初からゴルフ専門誌のみに広告を掲載していました。
しかしゴルフ雑誌に掲載したからといって、全ゴルファーをカバーできるわけではありません。同じ施策が長年続いたので広告効果は飽和状態。もっと多くのユーザーに認知してほしいという思いはあったのですが、具体的な施策が思いつかない。どうするべきかと社内でも課題として上がっていた時に、堀江さんから連絡があったのです。

堀江

私が提案したのは、弊社が月間で発行しているビズスタ。日経新聞に織り込まれるタブロイド判です。ビズスタのコンセプトは、良い製品やサービスをお持ちの企業様を取り上げ、その魅力を深掘りしてお伝えするというもの。ゴルフ用品の中でもシャフトの重要性を理解してもらうには、より説明が必要だと思ったんです。
かつ、ビズスタは富裕層向けの媒体。シャフトを変える方は、ある程度余裕のある方たちだという考えもありました。

本吉様

2021年は、松山英樹選手が日本人初となるマスターズ制覇を成し遂げた年。社内的にも、漠然とですが何かをしたいという機運が高まっていた時の提案だったので、タイミングはバッチリだったんです。堀江さん自身も“持っている”というか(笑)。また、日経新聞の折り込みというのも大変興味がありました。

具体的にどのような内容を提案したのですか。

堀江

グラファイトデザイン様は秩父に本社があり、製造部門に強みがある。メイドイン秩父にこだわって作られていたので、まずその部分からしっかり訴求して伝えたいと思いました。カメラマンに現場を撮影してもらい、社長様にもお話を伺って、よりリアルなグラファイトデザインを意識した誌面を制作しました。

本吉様

工場の中で製品を作っている人たちは、私から見てもすごく真面目。一生懸命に働いていて、その姿はとてもカッコいい。この部分をアピールしたいと以前から思っていたので、希望の誌面になりました。

堀江

資料請求や特典の応募など多数の反響がありました。記事の感想もグラファイトデザイン様のことをしっかり理解された事が分かる内容が書かれていて、初めての掲載でしたが、狙い通りの結果を得ることができたと思います。

本吉様

今まで経験したことがなかった一般誌に出稿し、そのような結果もあったのは嬉しかったですね。

ターゲットが明確になり、さらなるPR企画を提案

1回目の企画を受けて、第2弾はどのような内容になりましたか。

堀江

第1弾は1ページの掲載でしたが、第2弾は特別版。
ビズスタ特別版とは1社だけの掲載で4ページ立てになります。
第1弾で取材・撮影で本社に伺った時に、伝えるべき情報がたくさんあると思ったんです。製品の特性はもちろん、企業風土や雰囲気も魅力的でした。4ページあるので、会社の紹介、社長の考え、製品の紹介、開発者の思いなど、内容を深掘りして紹介したい旨を提案しました。

本吉様

2回目にしていきなり、自社だけの4ページ。これまでなら色々と考えたと思うのですが、紹介したい製品が「RAUNE」という新商品でした。新商品は認知させるまでに時間がかかります。早い時間で認知させるには思い切ったアピールが必要だと思い、社内一致で「特別版を出そう」となりました。

堀江

これまでプロ向けのシャフトがメインだったグラファイトデザイン様が、一般向けでしかもカーボンを使用したアイアン。まさに業界の常識を覆す新製品。これは開発担当者の考えや思い、苦労なども全て取材し掲載した方が、読み手にも理解されるだろうと思いました。
また誌面の1コーナーですが、編集長が試打をしてその感想も記事にしています。プロではない視点での感想を紹介したいと考えたからです。実は編集長は、ゴルフの成長は道具よりも技術!と考える人物なのですが、実際に打ったら、RAUNEの特性である「めくれ玉」が打てた。この体験を、一般のゴルファーの方達に向けて、演出ではなく事実として伝えられるように原稿の内容も考えていきました。

本吉様

長年ゴルフ業界に携わっているので、ゴルフは仕事という意識が強くあります。なので、どの媒体の記事も仕事の一環として読んでしまうのですが、でもこの特別版は違いました。自分の趣味の本って夢中になって読みますよね。そういう感覚で読めたんです。この特別版を手にした人も、私と同じように響いているだろうなって確信しました。
堀江さんの説明にあったように開発者が登場しているのですが、掲載後はみんなで盛り上がったんです。自分ごとのように喜んで、モチベーションが上がった。会社の雰囲気がさらに良くなったのも、良かったですね。
そして、その後、特別版以外のPRとしてRAUNEの動画も配信することになりました。

動画の提案もされたんですね。

堀江

ビズスタのメインターゲットは、富裕層のビジネスパーソンです。1回目のビズスタ掲載時からその方達の反応が良かったので、「RAUNE」の広告に関しては、紙以外の媒体も提案させていただきました。ターゲットが明確だったので、著名な経済誌の記事を購読されている方に動画配信するプラットフォームがあり、そこで動画を配信しました。

本吉様

弊社としては初の試みだったので、果たして再生数はどうなんだろうと。正直不安はあったのですが、結果はすごい再生数が出て、社長もどんどん堀江さんを信頼してしまうという好循環に(笑)

堀江

富裕層のビジネスリーダー層は良いゴルフ用品を持ちたいだろうと思ったんです。グラファイト様の品質は世界トップクラス。しかも同社が4年もの歳月をかけて作り上げた「RAUNE」は認知度さえ上がれば、必ず刺さるだろうという自信がありました。

本吉様

冒頭でもお話ししたように、ゴルフ雑誌を購読していない層に広告するには、どうすればいいのか。どこに頼めば良いのか。本当に分からなかったんです。堀江さん達に頼んだのは提案時のタイミングの良さもありましたが、弊社の理解がすごく早かった。こんなに理解してくれているのなら、初めての試みでも不安なくお願いできると思いました。

堀江

動画は社内の方も出演されていますが、みんな好意的に参加していただきました。動画の質が良くなったのも、そういったいい雰囲気が出ているんだと思います。
そして、今年2023年度は、先ほどからお話に出ているアイアンシャフト「RAUNE」とドライバーシャフト「Gシリーズ」、2ブランドのプロモーション領域を、本格的に弊社で担わせていただくことになりました。

今期プロモーションのプレゼン内容を教えていただけますか

東條

「RAUNE」と「Gシリーズ」は上級者レベルではなく、中級者レベルで楽しんでゴルフをする人にアプローチするべき製品。中級者には、レッスンプロやアスリートではなく、近い世界の人から小耳にはさむ程度が確実に刺さる。誰が伝えるかが重要であると、プランナーの視点では考えました。

西川

しかも特徴あるシャフトなので、認知させるには伝えたいことがたくさんある。ではクリエイティブはどうすればいいのかと考えたと時に、グラファイトデザイン様は新しいことにチャレンジしていく会社であることに、これまでの弊社が担当した案件から改めて気づいたんです。
その上で、ラッパーの呂布カルマさんにラップで紹介してもらう動画案を企画しました。ゴルフ×ヒップホップ。文字だけ見ると奇をてらったように感じるかもしれませんが、企画としては必然。とはいえ、受け入れられるかどうかは未知数だったので、プレゼン中に本吉さんの顔を見たら、言葉には出していませんが“イイネ”という顔をしていた。この段階で本吉さんは仕上がりが見えているんだとホッとしました。

本吉様

付き合いも重ねていくと、ある程度は提案の想定をしていましたが、ラップ、呂布カルマは全く頭になかった(笑)。まさか、まさかだと思いましたが、でもこの“まさか”をやるべきだと思いました。でなければ人は見ないし、何より今まで見ていない、知らない人に届けたい。社長に話をしたら「このくらいやろうよ」と即答でした。

堀江

動画にも出てくるワード「SHIFT the SHAFT」。実はこれ、当初は2ブランドに係るコンセプトワードとして提案したもの。これをグラファイト様に大変気に入っていただき、全ブランドに係るコンセプトコピーとして使用することになった時は、本当に嬉しかったですね。

目の前の課題に向けて、今後も斬新な企画提案に期待

今後の展望を教えていただけますか。

本吉様

デイリーさんと付き合うようになって、プロモーションの方法、企画の考え方など、大変勉強になりました。
シャフトを変えることでゴルフがもっと楽しくなる、上達することを伝えたいという思いがありますが、世の中の人にはまだまだ浸透しきれていません。このことを伝えるためにも、デイリーさんの力をもっともっと借りたいと思っています。

堀江

僕らも、今期を超えるご提案をし続けなければならないと思っています。発想を広げて、本吉さんをはじめ、グラファイトデザイン様に喜んでもらうために、チーム一丸となって頑張ります。
今後とも、よろしくお願いいたします。


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