企画の主軸がしっかりしていると、プロモーションの幅は広がり続ける。
企画の主軸がしっかりしていると、プロモーションの幅は広がり続ける。
身の回りのあらゆるものに使用されている鉄。実はこの鉄は使用を終えた後は回収され、何度でも何にでも再生され。生まれ変わっている。ライフサイクル全体での環境負荷が低く、環境にとてもやさしい素材。 この優位性などを多くの一般の人に知っていただくためには、いかにかみ砕いて、親しみやすい形で発信するか。そのアイデアをデイリー案内が頼まれたという。どのような考えでプランニングをしたのか伺った。
一般社団法人日本鉄鋼連盟
青木 様
1948年11月に設立。2001年11月に鋼材倶楽部並びに日本鉄鋼輸出組合を加えた鉄鋼3団体を統合して、新生・日本鉄鋼連盟として発足した。 主な業務は、鉄鋼の生産・需要・流通に関する統計および調査・分析、環境問題への対応、標準化の推進あるいは公正な鉄鋼貿易の促進などについての活動を通じ、国民経済の健全な発展に寄与することを目指している。
アカウントエグゼクティブ:西川 大皓
課題
ー鉄の優位性の認知向上 、一般の人に向けた表現の仕方
解決
ーキャラクター制作、WEB制作、各種SNS
専門家ではなく、一般人の視点を持つ重要性
まずは、一般社団法人日本鉄鋼連盟について教えていただけますか。
鉄鋼に関する業界団体です。鉄鋼業界の全国的な組織で、会員の構成は鉄鋼を生産する主要なメーカーと鉄鋼流通を担う商社で構成されています。
青木さんはどのような役割を担当されていますか?
私は環境部門に所属しております。鉄鋼業のカーボンニュートラルに向けた取り組みである、カーボンニュートラル行動計画に関する業務などを行っておりますが、担当する業務の一つとして、鉄のLCAに関する業務も行っています。
抱えていた課題を教えてください。
社会を支える様々な製品である車や橋、電車、ビル、中華鍋など、あらゆるものに鉄が使用されています。それら製品の使用を終えた後、鉄はスクラップとしてすべて回収。回収されたスクラップは、転炉や電気炉で融かすことにより、何度でも何にでも再生され、新たな製品として生まれ変わっています。このような鉄の特性により、製造~使用~リサイクルのライフサイクル全体での環境負荷が低く、鉄は環境にとてもやさしい素材です。しかし、鉄が身の回りにあることが意外と知られていません。
この鉄の優位性をみんなに認知されたいのですが、私たちは業界の人間なので専門的なことを言いがちになってしまいます。かみ砕いて、親しみやすい形で一般の方々にどのように発信するか、ということが大きな課題でした。
デイリースポーツ案内広告社に頼んだ理由はなんですか?
2022年度から本格的にタッグを組んで、企画立案段階から一緒にお仕事をさせていただいております。いろんな広告代理店とお付き合いがあります。安直に思いつくような施策では今回の課題は解決できないと思い、目から鱗が落ちるような企画ができたところとお付き合いしようと決めていました。結果、ご提案が良かったので進めさせていただきました。
プロモーションに軸をつくる
提案した企画内容を教えてください。
誰に向けて発信するかが重要でしたので、青木さんとお話をしながら小学生から中学生をメインターゲットにすることを決め、そこからクリエイティブがスタートしました。
キャッチコピーは、鉄の特性を表す「鉄はくるくるリサイクル」。ビジュアルは親しみやすい形で表現したかったので、お化けにしました。お化けは、生まれ変わる途中の性質。生前と来世の間という考えです。
HPをご覧いただくと分かるのですが、3原色にしています。これは、子供が飽きないように、あえてカラフルに。全てイラストレーターに書きおこしてもらいました。動画も制作しています。
私たちがこれまで制作したHPからテイストが変わりましたが、ターゲットに沿ったものを制作していただきました。
伝えたい相手、伝える内容など、プロモーションに軸があったHPに仕上がっており、キャッチコピーとデザインも一貫していたのは良かったですね。
社内的にも一貫性を持ったご提案に重きをおいていました。一貫生を持って立案出来たのは、青木さんをはじめ皆様のおかげです。皆様のPRに対する思いが強く、熱量を持って決裁まで持って行っていただいているので、実現出来ているのだと思っています。
現在、特設ページやX、InstagramといったSNSを通じた発信に加え、さまざまな展開を行なっています。夏休みの自由研究企画やラジオ番組とのコラボ、Instagramを用いたフォトコンテスト、鉄製の巨大なすごろく作成など、一緒に取り組んでいます。一貫性はありますが、アウトプットの可能性は狭めずに広げ続けています。
討議できる関係だと、お互いが触発され、さらに良い企画が生まれる
ビジョンがしっかりしており、やりたいことが明確なので広がっています。私たちだけでは出来ないので、デイリースポーツ案内広告社さんにアシストしてもらったのは大きい。リソースに制約がある中でのさまざまな展開は、社内的にも評価は高いですね。
インスタの運用や、ユーチューバーとのコラボなどは、青木さんからの提案です。やりたいと言うオファー自体が、私たちとしては本当に嬉しい限りです。
私たちからの提案というよりも、企画などを進めて行くうちに、お互いが触発されて、アイデアを出し合ったという印象です。
ありがとうございます。確かに私も、青木さんの言葉から刺激を受けて考えがまとまっている部分はあります。
デイリースポーツ案内広告社に頼んで良かった点はありますか。
デイリースポーツ案内広告社さんには、私共が皆さまにお伝えしたいコアメッセージの部分からしっかりヒアリングし、ご理解を深めていただいていると感じています。そして、私共のステークホルダーの考えも踏まえつつ、軸が一貫した提案をいただけていることが、この企画がさらなる広がりを見せている証だと思います。
また、一番我々が課題としていた、いかにかみ砕いて、親しみやすい形で発信するかという点について、プロの視点からさまざまなご提案をいただきました。思ってもみなかったアイデアが出てくることに毎回驚いています。
そして、先ほど話した、相互に討議ができるのは本当に良い点です。私たちからの話をインプットして、そのまま形にするのではなく、それ以上の施策を考えていただけるのは嬉しいですね。
結果に関してはいかがですか?
営利団体ではないので、定量的な目線、定性的な目線を持つ必要があると考えています。
定量的目線はどれだけの人が見てくれたかが大きな軸になります。いわゆるPV数ですが、それ以外にも、コラボ動画をどのくらい見てもらえたか。フォトコンテストの応募作品はどのくらいあったか。受け手がどのくらい能動的にリアクションしたかの数は重要です。現時点で納得感のあるところまできていると感じています。
定性的な目線は、コラボ動画のコメントや、鉄についてポジティブに理解し、考えてもらえる、などです。
受け手側の能動的なリアクションの段階として、動画を見る、応募する数字が第1段階だとしたら、それについてさらに追加でコメントを発信するというような、もっと深掘りをしたのが次の段階になります。
最初のリアクションをするものを増やしていく一方で、コメントをしてくれるような、もっと深い階層まで意識を向けてくれる点をいかに深掘りしていくか。半分は出来ているので、ポジティブな意味で現在は50点。これはまだまだ出来る可能性が十分にあると言う意味です。
出来ている部分と出来ていない部分が、はっきりしていると感じています。青木さんには「昨年が良かったから同じことをやりましょう」ではなく、昨年よりこうしたいと言う強い思いをベースに会話をさせていただいています。
より興味関心を引くもの、楽しんでもらいながら理解できるコンテンツを作り、多くのリアクションを得られるようにしたいと思っています。
今後の展望はございますか。
先ほどのお話に続きますが、鉄について興味関心を持っていただいた方向けに、より掘り下げたメッセージをお届けすることにも取り組んでいきたいと思っています。
プロモーションが始まって、まだそんなに時間は経っていません。自分たちはまだまだ駆け出しという意識を持って、同じことをせず、より理解が深まるようなコンテンツにフォーカスを当てていきたいと考えています。長く続けるとレガシーになりますが、まだまだチャレンジャーだと思っています。
せっかくの機会なので、私から質問してもよろしいですか。
10年後の鉄に対するビジョンはありますか?
2034年ですか。水素とかアンモニアなど、新たなカーボンニュートラルに向けて社会は変わっていくと思うので、鉄の果たす役割は大きいと思っています。
水素を供給するためのインフラ、風力発電するためのタワーの柱の部分は、鉄でしかできない。鉄の重要性は今よりも上がっていきます。そういう中で、鉄ってこんなにすごいということを、もっと多くの人に知ってもらえる未来になって欲しい。教科書に書き込まれるぐらい広まっていければと思います。
鉄は地球重量の約30%を占めています。理由は、鉄が宇宙の中で一番安定しやすい元素だから。ということは、宇宙上でも鉄は豊富に存在しています。人間社会の生活で役立っていてリサイクル性があり、今後は、水素を供給するパイプの分野でも活躍する素材になる。
鉄でしか出来ないことがいっぱいあるので、鉄はもっとフォーカスされるべきだし、この鉄という分野を任せてもらっているのは、すごいことだなと改めても思いました。誇りを持って進めていきたいと思っています。
PR施策の中では、芸能人やユーチューバーの方、各種媒体や店舗などとのコラボをありがたいことに多くさせていただいておりますが、一番のパートナーはデイリースポーツ案内広告社さんだと思っておりますので、引き続きよろしくお願いします。