電車広告の費用っていくらかかる?相場や費用対効果を高めるポイント、成功事例を紹介
公開日:2022年8月25日更新日:2023年3月29日 電車広告の費用っていくらかかる?相場や費用対効果を高めるポイント、成功事例を紹介
みなさんが通勤や買い物・レジャーなどで日常的に利用している公共交通機関の車両内外もしくは付帯施設内に掲載される広告メディアを一般的に交通広告と呼びます。
今回は、その中でも『電車』に掲載される電車広告の出稿に際して発生する費用について紹介します。
電車広告の種類と費用(相場)
まず初めに、主な電車広告の種類と費用(相場)について紹介していきます。
ドア横ポスター
ドア横ポスターは、電車内で密集・滞留が多い乗降ドアの左右に掲出される電車広告です。乗客の目の高さにあることから、注目率・到達率ともに非常に高いスペースとなります。大型のキャンペーンやテレビCMとの連動性し、出稿する企業が多いことも特徴です。
代表メニュー
路線:JR東日本首都圏全線
期間:1週間
掲出枚数:30,000枚(予備含む)
サイズ:B3
料金:13,000,000円
※印刷費は別途お見積り
中づりポスター
電車内中央の天井からポスターを吊るし、掲載する広告です。短期スパンでの出稿がメインとなるため、タイムリー性の高い商品やサービスの訴求に適しています。一般的には週刊誌などの出版系の企業が多いことが特徴です。
代表メニュー
路線:JR東日本首都圏全線
期間:1週間
掲出枚数:11,320枚
サイズ:縦364 × 横515(シングル)/縦364 × 横1030(ワイド)
料金:8,000,000円/16,000,000円
※印刷費は別途お見積り
窓上ポスター
網棚の上部に他社の広告と並んで掲載される広告です。他のスペースと比較して料金が低く設定されており、コストパフォーマンスの高いスペースです。乗客は目的の駅まで一定の位置で留まることが多いことから、乗客に対して長時間接触させることができることも特徴です。
代表メニュー
路線:東京メトロ全線
期間:1か月
掲出枚数:3,300枚
サイズ:縦 280×横 515(シングル)/縦 280×横 1030(ワイド)
料金:9,080,000円/18,160,000円
※印刷費は別途お見積り
ドアステッカー
乗降ドア付近やドア横ポスターの付近に掲出される広告枠です。長期間の掲出が可能で、刷り込み効果を期待することができることが特徴となります。掲出サイズが決して大きいわけではないので、商品やサービスのブランド訴求に適しています。
代表メニュー
路線:JR東日本首都圏全線(ドアガラスステッカー)
期間:1か月
掲出枚数:10,600枚
サイズ:縦 165 × 横 200
料金:9,000,000円
※印刷費は別途お見積り
ツインステッカー
乗降ドアの上部に掲出される広告です。ドアステッカーと同じく長期間の掲出が可能で、刷り込み効果を期待することができます。ドアステッカーと異なる点としては掲出できる広告のサイズが小さくなることに対し、1つの乗降ドアに2枚の掲出が可能です。人材系のサービスを提供する企業の出稿が多いことも特徴です。
代表メニュー
路線:JR東日本首都圏全線
期間:1か月
掲出枚数:21,200枚
サイズ:縦 60 × 横 325(Mサイズ)/縦 90×横 350(Lサイズ)
料金:8,650,000円
※印刷費は別途お見積り
つり革ジャック広告
電車内に設置されているつり革の持ち手の上部に掲出される広告です。広告のスペースをジャックすることができるので、商品やサービスの世界観を醸成することができます。ジャック広告という特性から、クリエイティブ次第でSNSの拡散を狙うこともできます。
代表メニュー
路線:都営地下鉄(大江戸線2車両・三田線2車両・浅草線2車両・新宿線2車両)計:8車両
期間:1年間
掲出枚数:約366枚~約384枚
サイズ:縦 76 × 横 151(大江戸線・新宿線・浅草線)/縦 108 × 横 145(三田線)
料金:2,000,000円
※印刷費込み
トレインチャンネル
電車内で流れる動画を活用した広告のことを指します。電車の中で数少ない動画を活用できる広告枠になるため、注目率や視認率が高いことも特徴です。
代表メニュー
路線:JR東日本首都圏全線
期間:1週間
放映サイクル:1回・最大20分(山手線)/1回・25分(山手線以外)
放映秒数:15秒
料金:4,800,000円
窓上チャンネル
上述の窓上ポスターが掲出されていたスペースに取って代わった動画を活用できる比較的新しい広告枠です。サイネージが3面並んでいるため、クリエイティブにおいても自由度が高いことが特徴です。
代表メニュー
路線:JR山手線、横須賀線、総武快速の一部
期間:1週間
放映サイクル:最大20分に1回
放映秒数:15秒
料金:2,000,000円
広告貸切電車(ADトレイン)
1社単独で電車1本から車内の広告スペースを貸し切ることができる広告です。車両内全ての広告を貸し切ることができるので、乗客に強いインパクトを与えることが可能です。
代表メニュー
路線:山手線
期間:半月
掲出単位:1編成(電車1本)
掲出スペース:トレインチャンネル、窓上チャンネル、サイドチャンネル、中づり、ドア横新B
料金:15,000,000円
※印刷費などは別途お見積り
ラッピング広告
電車の車体に広告を掲載することができる広告枠です。車体ラッピングという特性上、インパクトが非常に強く、ホーム上の電車利用者に訴求が可能です。通常の電鉄審査に加え、自治体などの審査も必要となるため、審査が厳しいことがデメリットとして挙げられます。
代表メニュー
路線:山手線
期間:2週間
掲出単位:1編成(電車1本)
料金:6,000,000円
※印刷加工費・施工費・屋外広告協会審査料が含まれます。但し、画像点数が多くなる場合やデザイン形状が複雑な場合は別途追加費用が掛かる場合があります。
参照:㈱JR東日本企画 メディアガイドオンライン、メトロアドエージェンシー メディアガイド 2023年度
電車広告のメリット
接触率が高い
東京、大阪、名古屋などに代表される大都市圏では電車の利用率が高く、交通広告の接触率は非常に高いことが特徴です。テレビCMやインターネット広告に匹敵する接触率を有すると言われています。
自主視認性が高い
電車内といった密室空間の中に広告枠があるため、『強制視認性』が高いと言われてきましたが、電車広告を目にするかは生活者の自主性に委ねられているという見解の元、近年は『自主視認性』が高いメディアと言われています。
つまり、電車広告は生活者によって能動的に見られる自主視認の要素が強いメディアです。そのため、生活者に好かれやすく、嫌われにくい傾向があります。
デジタル広告などを初めとして広告がスキップされ、ブロックされる時代に「生活者に嫌われない」電車広告の立ち位置はメリットの一つでしょう。
参考: Jeki MEDIA DATE 2022
反復訴求効果が高い
通勤や通学で公共交通機関を利用する人は基本的には毎日同じ電車を利用するため、繰り返し広告に接触することになります。そのため、認知獲得や伝えたいメッセージの刷り込み効果に高い効果が期待できます。
スマホとの親和性が高い
電車広告はモバイルとの親和性が高いことも特徴です。メトロアドエージェンシーの車内や駅構内におけるお客さまの行動調査によると、スマートフォンを使って5割強の乗客は商品・サービスを検索するという結果が得られています。さらには、約3割はSNSに書き込み、約4割はその後、購買行動へつながっているという結果が出ています。
このことから、「情報拡散」から「購買行動」までの役割を果たすことが期待できることがわかります。
電車広告のデメリット
対して、交通広告を実施する上で、理解しておくべきデメリットについて紹介します。
業態や原稿審査が厳しい
電車広告は公共交通機関の車体内外もしくは付帯施設内という非常に多くの人の目に触れる公共性の高い広告媒体です。そのため、掲載企業の業態及び、掲載サービス・商品や掲載原稿の考査が他の媒体と比較し、厳しい傾向にあります。
掲載開始まで期間を要す
上述の考査が厳しいことに加え、電車広告、特にステッカーやポスターなど印刷物を用いる場合は掲載開始まで期間を要します。流れとしては、原稿制作⇒原稿審査⇒入稿⇒色校正⇒本印刷⇒掲載開始となり、約1か月半~2か月を要することが平均的です。
費用対効果が見えにくい
電車広告はインターネット広告とは異なり、広告掲載に伴う効果測定が難しいという点もデメリットとして挙げられます。ただし、別途費用は発生してしまいますが、インターネット調査などを用いることで効果測定を行うことができます。目的に応じて調査内容はカスタマイズが可能となり、調査とセットで電車広告を実施する企業も増えてきています。
電車広告で費用対効果を高めるためには?
ここでは電車広告で費用対効果を高めるポイントをご説明します。
クリエイティブにこだわる
交通広告だけでなく、広告すべてに言えることですが、クリエイティブの設計が最も肝要です。伝えたいことは同じでもどのように伝えるかによって生活者への浸透度合いが大きく異なります。クリエイティブ次第で広告効果を飛躍的に伸ばすことができます。
キャラクターなどのコンテンツ活用、タレントの起用なども有効と言われています。
目的やターゲットに応じて路線やスペース、期間をプランニングする
いくら満足のいくクリエイティブが制作できたとしても目的やターゲットに応じた個所を選定しないと効果を高めることはできません。自社商品やサービスに対してペルソナを設定し、ペルソナそして目的にあった路線やスペース、期間を選定することが肝要です。
電車広告の成功事例
弊社の電車広告を活用した成功事例を3つ紹介します。
天気予報アプリ運営会社さま
サービスの認知向上を目的にJR東日本ドアステッカーを実施しました。広告実施前と後で調査を行い、認知率が約41%から約58%と約17ポイント上昇したという結果が得られました。さらにサービスの好意度は6.7ポイント、利用意向度については4.1ポイント上昇したという結果を得ることができました。
総合食品商社さま
商品の認知拡大を目的に都営新宿線のつり革広告を10年以上、継続的に展開しています。商品パッケージをつり革部分に巻き付けるシンプルかつ目を惹くようなクリエイティブで掲載しています。つり革広告への継続的な出稿により、駅売店での流通販路拡大や多くの生活者から口コミ投稿など反響を得ることができました。
海外化粧品メーカーさま
商品の認知拡大と流通へのアピールを目的として電車広告を実施しました。内容としては圧倒的なリーチ数を誇るJR東日本ドア横新Bを展開しています。クリエイティブにはアイドルを起用していることから、SNSに口コミが多数上がっていること、加えて取引先様にも目にしていただく機会を多く作ることができ、非常に顧客満足度の高い施策となりました。
まとめ:電車広告はブランドの好感度を高める?
電車広告はマスメディアに次ぐインパクトを持つ広告媒体となります。
加えて、電車広告は生活者にブランドを伝えるコミュニケーションの方法として優れていると言われています。
最後にこれを裏付ける調査結果を一つ示します。
交通広告共通指標調査(2019年調査)の『交通広告とブランド好感度の親和性の高さ』ついての報告です。
この調査によると、広告に接触した人の方が、広告に接触していない人より広告対象であるブランドに平均で20%以上も高い好感を持っていることが明らかになりました。
参考:交通広告の効果について
以上の点からも電車広告はブランド好感度を高めるという点において、非常に優れた広告メディアであると言えるでしょう。
ここまでお読みになった方は電車広告の費用(相場)や掲出によるメリットなど基本的な知識についてご理解いただけたかと思います。
デイリースポーツ案内広告社は、JR東日本の指定代理店であることや弊社オリジナル企画であるつり革広告を初めとした交通広告に強みがある広告会社です。
目的やターゲットに応じて柔軟かつ最適なプランニングをいたしますので、お気軽にご相談ください。
法政大学を卒業後、2016年に株式会社デイリースポーツ案内広告社に入社。 入社から5年間アカウント営業に従事。交通広告やOOHを初めとし、デジタル広告まで幅広く携わる。 現在は、デイリースポーツ案内広告社のマーケティング活動を管掌している。