【TikTok広告出稿入門】媒体の特徴や出稿までの流れ、ターゲティングや課金方法をわかりやすく解説!
公開日:2022年11月22日更新日:2023年1月17日 【TikTok広告出稿入門】媒体の特徴や出稿までの流れ、ターゲティングや課金方法をわかりやすく解説!
目次
TikTok広告とは?
TikTokはByteDanceが提供する動画共有アプリです。2018年以降、日本国内でもユーザーが増え、現在では150以上の国と地域で配信され、総ダウンロード数は30億をこえるという非常に大きな影響力を持つ SNSです。
そのアプリ上に広告を出稿することが出来るのが、TikTok広告になります。
TikTok広告の出稿方法
まずはTikTok広告の出稿の方法と手順をTiKTok広告の管理画面も交えつつ紹介していきます。
以下の手順通りに設定を進めていけば、実際にTikTok広告を出稿することができます。
アカウント開設
TwitterやYoutubeなど他のSNSと同様に、まずはアカウントを開設する必要があります。こちらのページより、広告アカウントの作成が行えます。
メールアドレスもしくは電話番号、任意のパスワードを入力し、「認証コードを送る」をクリックすると、認証コードが届くので、利用規約にチェックをつければ、アカウントの登録ができます。
次にビジネスの詳細を入力します。広告の配信を開始するためにはこのビジネス情報の審査が完了している必要があります。通常審査はビジネス情報の登録後、1営業日ほどかかります。
課税情報に関しては空欄のまま進めて大丈夫です。支払方法は前払いの手動決済と、後払いの自動決済から選択ができ、クレジットカード以外にもPayPalやLINE Payにも対応しています。
タグの設定
続いてはタグの設定です。キャンペーンや広告を作成する前に、成果計測に必要となるタグ設定を行います。TikTok広告では成果を計測するために「ピクセル」というタグを使用します。
TikTokでは「イベント」と呼ばれるピクセルが実装されたページ上のコンバージョンが計測できます。この構造自体はFacebook広告に似ています。
ピクセルは、広告マネージャー上部のメニューから「アセット」を選択し、その中の「イベント」よりイベントマネージャーページを開き、設定します。
ピクセル名を設定し、ピクセルの実装方法を選択したのちに手動にてピクセルコードを取得して実装するか、Googleタグマネージャーなどのサードパーティーツールと連携して実装します。
オーディエンスの作成
ユーザーリストを使用して配信をする際には、オーディエンスの作成も済ませておく必要があります。
広告マネージャー上部のメーニューより「アセット」を選択、「オーディエンス」、「オーディエンスを作成」の順で進み「カスタムオーディエンス」を選択します。
カスタムオーディエンスは、顧客のメールアドレス、電話番号などを利用した「カスタムファイル」や「ウェブサイト閲覧者」のデータを使ってユーザーリストを作成することが出来ます。
尚、作成したオーディエンスリストが小さすぎると利用できない場合があるので、リストのサイズには注意する必要があります。
キャンペーンの作成
続いて、キャンペーンの作成です。まずはキャンペーンの目的を広告を配信する目的に合わせて選択します。
次にキャンペーン名や予算の設定をします。「スプリットテストを作成します」を選択することで、異なるターゲット層の広告セットのうちどちらが成果が良いかをテストして配信ができます。
キャンペーン予算最適化を選択すると、キャンペーン内の広告セット予算配分が自動で最適化されます。
予算設定では無制限、通算予算、日予算の3種類から選択することができ、無制限の場合、広告セットで予算を設定します。つうさにょさんは指定した配信期間内で使用する予算を設定し、日予算では1日あたりで消化する予算を設定します。
広告セットの作成
次に広告セットの作成です。広告セットではプレースメント、ターゲティング、配信スケジュールなどを設定します。
まずはセット名を設定し、プロモーション目的となるコンバージョンとなるポイントを設定します。ウェブサイトを選択し、外部ウェブサイトの項目ではTikTokピクセルとコンバージョンとなるイベントを設定します。
配信先となるプレースメントですが、TikTok、BuzzVideo、Pangleの3種類から選択ができますが、全てに配信する際は「自動プレースメント」を選択します。
※Buzzvideoは2022年12月31日23:59をもってサービス終了となります。
続いてクリエイティブタイプの項目では、ダイナミック広告の有無を選択します。ダイナミックを選択した場合は、10個までの画像、動画、5個の広告テキストを設定するだけで、自動的に複数の広告クリエイティブを組み合わせて作成してくれます。
デモグラフィックでは地域や性別、年齢、言語を設定することが出来、ロケーションでは都道府県単位まで選択することが出来ます。
動画インタラクションではTikTok上の動画で特定のインタラクション、反応を行ったユーザーがターゲティングできます。
また、クリエイターインタラクションではTikTokのクリエイターに対して特定のインタラクションをしたユーザーのターゲティングが、ハッシュタグインタラクションでは特定のハッシュタグが付いた動画を視聴したユーザーをターゲティングすることができます。
配信対象の設定が終わったら、予算とスケジュールを設定します。
広告の配信期間が決まっている場合は、「集計期間内で広告セットを配信します。」を選択し開始時間と終了時間を指定します。掲載スケジュールから曜日や時間の指定をすることが可能です。
入札と最適化の項目では入札戦略や最適化ポイントを設定するのですが、キャンペーン目的に沿った内容になるため、自動的に決まっていることがほとんどです。
入札タイプの目標成果単価上限は目標のCPAを設定すると、その成果に合うように配信されるのですが、CPAが高くなってしまった際、配信が制限されてしまい予算が使いきれない可能性もあります。
反対に最小コストでは配信が制限される可能性が低い一方で、設定した予算内でコンバージョンを多く獲得できるように配信するため、CPAが目標よりも高くなる可能性があります。
広告の入稿
最後に広告の入稿です。
まずは広告名を設定します。フォーマットを動画、画像、カルーセル、Collection adsの中から選択します。フォーマットによって配信可能なメディアが異なるので注意してください。
フォーマットが決まったら、クリエイティブのアップロードをします。サイト内のクリエイティブツールで作成を選択すれば、画像素材から動画広告クリエイティブの作成が可能です。
広告クリエイティブ上にユーザーがクリックなどをして反応できるコンテンツを追加することができます。広告の遷移先URLは誘導先ページは誘導先ページにて設定することができますが、広告の公開後に変更が出来ないので注意してください。
誘導アクションの項目では、設定したURLに遷移するためのボタンの文言が設定でき、ダイナミックを選択すると、広告に最適なボタンが自動的に表示されます。最後に計測用のURLを設定する場合はトラッキングの項目で設定します。
上記の設定がすべて完了したら送信のボタンを押し、広告作成が完了します。
TikTok広告の種類
次にTikTokの広告の種類について各特徴を踏まえてご紹介します。
純広告
• TopView
1日1社限定の起動画面枠で、アプリ起動時から最初のインフォード動画として配信される全面クリッカブルな縦型フル画面動画広告です。1日約500万リーチが想定されております。
• 起動型広告
1日1社限定の起動画面枠で、アプリ起動時に必ずファーストビューとして表示されます。多様な表示形式に対応しており、静止画も可能な縦型フル画面広告です。(音声は再生されません)
1.Brand Premium
ネイティブな動画広告で、多くの接点からユーザーとの相互関係性を深め、コンバージョンを強化します。最大60秒フルスクリーン動画、オリジナルスタイルのUIデザインを音声付きで自動再生します。ランディングページ、アプリストアへの誘導にも適しています。
2.One Day Max
指定の1日に限り、ユーザーが初接触するインフィード広告です。自然な形でコミュニケーションが取れるため、視聴とクリックの質が非常に高くなります。最大60秒のフルスクリーン動画を「おすすめ」フィード4post目に掲載します。リーチプロダクトでは、TikTokクリエイターを起用することで、よりユーザーの興味を引くことが可能となります。
3.ハッシュタグチャレンジ
ハッシュタグチャレンジは、企業発のコンテンツでありながら、ユーザーの興味に軸足を置いたコンテンツであるため、他にはない「共感」と「参加」を促しながら、大規模なブランド体験を実現できるTikTokならではの広告となります。動画投稿をすることも、UGC投稿を見ることもブランド体験となり、エンゲージメントが起こります。
• ブランドエフェクト
ブランドエフェクトは先端テクノロジーを用いて、2D、3D、ARなど様々なクリエイティブコンテンツを実現します。ブランド機能や世界観を体感的に提供することにより、投稿者にはブランド体験を提供し、視聴者にはより強いブランドリフトが期待できます。
運用型広告
続いて、TikTokの運用型広告についてです。
運用型広告に関しては、先に記載したように様々なターゲティングをしながら、他のSNS広告と同様に予算に合わせて運用することができます。
また、配信先も選ぶことが出来、TikTok、BuzzVideoなどのキュレーションアプリ、PangleといったTikTokオーディエンスネットワークの中から選ぶことができます。
TikTok広告の入稿仕様
続いて、Tik Tok広告の入稿仕様についてご説明します。
運用型広告の方で触れているTikTokとBuzzVideoでは推奨フォーマットが異なり、以下の対応広告フォーマットと推奨をご参考ください。
上記の広告フォーマットでなければ配信できないわけではありませんが、上記のフォーマットを推奨しています。
また、広告フォーマットの詳細な規定に関しては以下をご確認ください。
• 動画規定:https://ads.tiktok.com/help/article?aid=6669199281502552069
• 静止画規定:https://ads.tiktok.com/help/article?aid=6701253237862825989
TikTok広告の費用について
TikTok純広告の費用
Tik Tok純広告の費用感は種類によって異なりますが 、目安としては下記の通りです。
• 起動画面広告
起動画面広告はインプレッション課金型になっており、1000回表示されるごとに770円の課金が発生する仕組みになっています。総額としてはおよそ500万円前後が相場になっております。
• インフィード広告
インフィード広告の中にもいくつか種類があり、Brand Premiumで42万円から、OneDayMaxが300万円、OneDayMax Plusの場合は440万円です。
• ハッシュタグチャレンジ
ハッシュタグチャレンジにもいくつか種類があり、ベーシックで1000万円、スタンダードが1500万円、プラスが1700万円、バトルが2000万円となっているのでご予算感とご希望に合わせてプラン組みしてみてください。
TikTok運用型広告の費用
運用型広告はTikTokに限らず、費用の調整がしやすい広告です。予算と入札金額を決めたうえで運用することができるので、費用に上限や下限が原則ありません。運用型広告の費用の目安は以下の通りです。
- インプレッション課金型(CPM) 30~100円/1クリック
- 再生課金型(CPV) 100円~1000円/1000回表示
- クリック課金型(CPC) 5円~60円/1回
TikTok運用型広告の7つの配信方法
1.リーチ
リーチでは、より多くのオーディエンスへ広告配信を行っていくため、新商品やサービスのリリースのタイミング、会社の立ち上げなどの認知を広めていきたい際に活用することをオススメします。
2.トラフィック
トラフィックでは自社で運営しているホームページや、商品おランディングページ、ブログ、アプリなどのリンクへと誘導を促す際に活用します。
3.アプリインストール
広告の中でアプリの概要や説明を行い、インストールができるアプリストアへと誘導をします。
4.動画視聴数
ユーザーが動画を視聴するように誘導する際に活用します。
5.リード生成
ビジネスやブランドに対する見込み顧客を獲得する目的で活用します。
6.コミュニティインタラクション
ページのフォロー数やプロフィール訪問数を増やすために活用します。
7.コンバージョン
Webサイト上にてLTV(顧客生涯価値)の高いユーザーの購買行動を促進するために活用します。
TikTok広告のメリット
これまでTikTokの広告出稿にあたってどのような方法があるか具体的なやり方や仕組みをご説明してきましたが、TikTok広告を出稿するにあたってのメリットはどのようなことがあるのか、下記にまとめしました。
大きく分けて4つのポイントがあります。
若年層にリーチできる
TikTokではユーザーのうち18歳~24歳のユーザーが42%ととても多く、若年層が半数を占めているため、若年層に届きやすいメディアの一つとしてあげられます。若年層をターゲットいした作用品、サービスを展開している企業にとっては特に押さえておきたいSNSであるということができるでしょう。
動画ならではの訴求力の高さ
他のSNSのように、文字がメイン、写真がメインの投稿とは異なり、文字や動画、アニメーションなど様々な要素を盛り込むことができるため、視覚だけではなく聴覚にも直接訴えかけることができます。
また、静止画に比べ動画で伝えることができる情報、入ってくる情報は大幅に大きいため、非常に濃い内容で伝えることができる点も大きなポイントです。
購買行動に繋がりやすい
また、TikTokのコンテンツはほかのSNSに比べてもリアクション、反応が多いことも一つ特徴です。商品やサービスが紹介されると実際の購買行動につながった事例もよく見られ、「TikTok売れ」というワードが生まれた背景もここにあります。
ターゲティング精度が高い
TikTokではユーザーに関する情報として、性別や年齢、居住地、言語といった基本情報のほかに、使用機種や興味関心などより精度の高いユーザー情報を取得しているため、非常にターゲティングの精度が高い点もポイントです。
上記の情報をもとに独自のアルゴリズムを用いることで、ピンポイントでの訴求を可能にしている点も大きなメリットです。
TikTok広告を出稿する際の注意点
Tik Tok広告のメリットややり方が理解できたところで、すぐに出稿をしたいとなるところですが、出稿にあたりいくつか注意しなければならないポイントがありますのでおまとめしました。
広告出稿にあたって独自の規制がある(ブランドコンテンツポリシー)
広告出稿にあたって独自の規制がある点は、よく理解をしておかなければならないポイントの一つです。
特に一部の特定業種に対して広告の出稿が禁止されており、例えばアルコールやたばこ、ギャンブルやアダルト、政治的コンテンツ、薬物関連などはブランドコンテンツポリシー( https://www.tiktok.com/legal/bc-policy?lang=ja-JP )にも触れられていますので、事前にチェックしておきましょう。
誤植などの修正ができない
TikTok広告では、ブランドオークション広告を除き不具合等の修正ができません。リンクの設置忘れ、商品価格の誤りもこちらに含まれますので、投稿前にしっかりとチェックすることが必要です。
ユーザーへの間違った情報の展開は、ユーザーの困惑を招き、ひどい場合には炎上にもつながりかねません。
申し込み後のキャンセルができない
また、申し込み後のキャンセルができない点も注意しておきたいポイントです。
先着順で広告枠が割り当てているため、手続きがすすむと、そのまま進められてしまうため、出稿の申請の際にはあらかじめスケジュールに余裕をもたせる必要があります。
TikTok広告の活用ポイント
最後にまとめとして、TikTok広告の活用ポイントをお伝えします。
TikTok広告の特性を理解する
何よりもまず、比較的新しいSNSであるTikTok自体の特性を理解しておく必要があります。どのような動画が流行っているのか、どのようなターゲットに届けたいのかしっかりと理解したうえで、広告を運用していくことが重要です。
TikTok用の動画を制作する
動画共有のSNSという特性上、そのクリエイティブにこだわることも非常に重要です。
特にTikTokは他のSNSとは話題になりやすい動画の特徴が異なっているのでその分析も必要です。具体的には、動画の冒頭3秒にインパクトを与える、やBGMに合わせて動画を作成することがポイントになります。
インフルエンサーを起用する
また、ユーザーとインフルエンサーの距離が近いこともTikTokの特徴です。企業からの告知、というよりも実際にインフルエンサーが商品を使用し紹介している動画の方が好まれる傾向にあります。
そういった意味では、インフルエンサーを積極的に活用していくことでより効果的なクリエイティブになる可能性が高まります。
TikTok広告への出稿はシンプル
TikTokのアカウントは一日で解説することが出来る上に、広告の作成も管理画面上でできるため、比較的シンプルに時間をかけずに配信することができます。まだ若いSNSということもあり、競合が少ないところもポイントです。
10代から20代の若い世代を中心に人気の高まるTikTokで広告配信を始めてみてはいかがでしょうか?
2017年度新卒入社。 営業職として医療機器メーカーやNPO法人のプロモーション、ブランディング提案に従事。 屋外広告や、マス広告、イベントや制作物を含め幅広く業務を担当。 趣味は写真撮影、お笑い鑑賞、ラジオ。 座右の銘は「不調こそ、わが実力と思え」。