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【今知るべき!】アクティブシニアの消費動向とは?

公開日:2023年3月24日更新日:2023年10月05日 【今知るべき!】アクティブシニアの消費動向とは?

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「アクティブシニア」とは、主に65~75歳くらいの前期高齢者を指します。

日本の総人口は、2020年12月時点で1億2557万人。 そのうち65歳以上の人口は3,621万人で、総人口に占める割合は28.8%。2025年には総人口の30.3%になると予測されており、3人に1人が65歳以上になります。高齢者向けの市場規模は2025年に101.3兆円と予想され、100兆円を超える巨大市場となる見込みです。

それに伴い、以前からシニア市場を狙ったビジネスに多くの企業がチャレンジしてきましたが、成功例はあまり多くありません。

その理由のひとつが、これまでの「シニア像」と「アクティブシニア」は似て非なるものであるという点です。平均寿命は以前よりも伸び、2020年時点で、男性81.41年(世界3位)、 女性87.45年(世界2位)と世界的にみても日本は長寿の国であり、100歳越え高齢者数は8万人を越えるほどです。

総務省によると、1992年時点での高齢者の歩行速度に比べて2002年の高齢者の歩行速度は速くなっており、男女とも11歳若返っているとの研究成果があります。

また、高齢者の加齢による自立度の観点からは、2030年時点では約8割の高齢者は介護不要で自立的に暮らしているという予測データがあるとともに、介護が必要になる年齢についても個人差があるとの研究成果もあります。

このように、一言で「シニア」と括るようなプロモーション手法では適切にターゲットにリーチできない可能性があるため注意が必要です。

アクティブシニアの消費動向

「今」を生きるアクティブシニアの消費動向をしっかりと把握することが、ビジネスの成功の鍵となると言っても過言ではありません。
それでは、最新のアクティブシニアの消費動向をみていきましょう。

趣味にお金を積極的に使う

時間・金銭面に余裕があり、それらを自らのために有意義に使う傾向があります。

特に、新しい価値観を手に入れたい欲求が強くみられ、「新たな旅先」や「新たな趣味」に時間とお金を消費して楽しむということを求める人が多くなっています。

電子決済を利用する

コロナ禍の在宅時間の増加に伴って、テレビや雑誌などのメディアを閲覧する時間だけでなく、通販の利用機会も増加、それに伴って、シニアの電子決済利用頻度も増加傾向にあります。

シニア層の趣味活動を応援するウェブサイト『シュミカツ!』が行った50 歳以上の男女を対象としたアンケート調査では、通販・ EC サイトの利用において「頻度が増えた」と回答した方は19.3% にも上りました。そのうち 22.5% の人が購入金額について「増えた」と回答しています。

健康維持にお金を惜しまない

生涯現役でセカンドキャリアやさまざまな趣味、ボランティアなどに取り組みたいと望むアクティブシニアは、ジムやフィットネスに通い、積極的に健康グッズや健康食品、疾病予防のための健康法など取り入れる傾向があります。

総務省統計局の家計調査で、フィットネスクラブなどのスポーツ施設使用料の支出金額は、60歳代世帯の支出が最も多く、最も少ない30歳未満の世帯の約7倍になっています。なお、消費支出に占めるスポーツ施設使用料の割合は,年齢が高くなるに従って高くなっています。

さらには、サプリメントなどの「健康保持用摂取品」の支出金額をみると、70歳以上の世帯が最も多く、最も少ない30歳未満の世帯の約7倍になっているなど、健康に対する意識の高さがうかがえます。

これまでは、親が老いると子供が面倒を見るのが当たり前でしたが、人生100年時代を生きるアクティブシニアの考え方は少し変化しており、自分のことは自分で解決し、子どもには負担を掛けたくないと考えている人が多く見られます。

その傾向として、シニア向け介護施設への入居も自ら検討し、まだ健康で自立している早い段階で入居をする方が増えていたり、終活を積極的に行う方も増えてきたりしています。

新商品への興味関心が高い

リクシスとヴァリューズが共同で行ったシニアの消費行動に関する実態調査結果によると、「新商品に興味関心を持つ事がある」と答えたシニア(65歳以上)は88%で、高い関心度を持っているという結果が出ました。

問:あなたは新しい商品やサービスに興味関心を持つことはありますか?

出典:リクシス・ヴァリューズ共同 シニアの消費行動に関する実態調査結果

さらに、シニアの中でも、フレイル(病気ではないけれど、年齢とともに、筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要介護の間の虚弱な状態のこと)の方より、プレフレイル(フレイルの前段階)の方のほうが、新商品への興味関心度は高く、特に、自分の健康状態に変化を感じているためか、より健康になれる、サポートしてくれる商品を探す意欲が高い傾向にあります。

問:新商品への興味関心があると答えた人の割合

出典:リクシス・ヴァリューズ共同 シニアの消費行動に関する実態調査結果

インターネットと紙媒体を併用する

これまでは高齢者をターゲットとした場合、インターネットなどをはじめとしたデジタルメディアは不向きと考えられていました。

しかし、総務省が実施する「通信利用動向調査」の2021年(令和3年)の調査結果によると、国民全体の利用率82.9%に対して、65歳以上の利用率は53.4%、60~69歳でインターネットを利用している割合は84.4%と8割を超えており、アクティブシニア層にもインターネットの利用はかなり普及してきていることがわかります。

一方、総務省の「令和2年版情報通信白書」によると、全世代の新聞購読率は平日で26.1% であるのに対し、60 代では57.2% と非常に高い割合となっていました。新聞は高齢者にとっては現在でも重要な情報収集手段となっていることから、アクティブシニアをターゲットとしたマーケティングを行う際には、インターネットと紙媒体の2軸での検討が望ましいです。

また、株式会社アスマークが行った「シニア層がどんな発信者の情報に興味を持つか」についての調査では、

1位 公式アカウント
2位 家族や友人の口コミ
3位 一般の利用者の口コミ

となり、実際の利用者情報に高い興味を持っている事がわかりました。

この結果からもわかるように、アクティブシニアの信頼を得るには「第三者の裏付け=権威づけ」が効果的です。

この手法はマーケティングでも取り入れられており、商品や人物に権威となる情報を付け加えることで、消費行動に大きな効果が生まれます。 「権威」には以下5つの種類があります。

  • 専門家や芸能人の評価
  • 具体的な数字
  • 受賞歴
  • 顧客たちの評価
  • 資格や経歴

上記を誇張や嘘なく、アクティブシニアに提示することで、信頼度が増し、商品価値が高まると言われています。

アクティブシニアは何にお金や時間を使っているの?

ここまではアクティブシニアの消費動向について紹介してきました。

アクティブシニアは時間的および金銭的に余裕がある方が多く、ひと昔前のシニアと比べると、自分のためにしっかりと消費する傾向があり、特に、「趣味」や「自分が好きなもの」に消費する機会が多いようです。

ここからは、アクティブシニアが何にお金や時間を使っているのか詳しく見ていきましょう。

旅行

ソニー生命保険株式会社の調査によると、全国のシニア(50歳~79歳)の現在の楽しみを聞いたところ、1位「旅行」(45.3%)、2位「テレビ/ドラマ」(38.6%)、3位「映画」(29.5%)、4位「グルメ」(28.5%)、5位「読書」(26.6%)となり、現在の楽しみを“旅行”と回答したシニアに、旅行に対する1ヶ月の出費を聞いたところ、平均額は2.4万円となっています。

ひとり旅や友人との旅行、ツアーなどで積極的に旅行に行き、国内だけでなく海外旅行やクルーズ船での世界一周なども楽しんでいるようです。

ペット

続いて、現在の楽しみを「ペット」と回答したシニアに、ペットに対する1ヶ月の出費を聞いたところ、平均額は1.3万円となり、過去の調査結果と比較すると、平均額は2020年0.7万円→2021年 1.1万円→2022 年 1.3万円と、年々上昇する傾向が明らかになりました。シニアのペット関連消費は拡大傾向となっているようです。

孫消費

孫がいるシニアに、この 1年間で、孫のためにどのようなことにお金を使ったか聞いたところ、1位「おこづかい・お年玉・お祝い金」(67.2%)、2位「一緒に外食」(43.5%)、3位「おもちゃ・ゲーム」(39.9%)、4位「衣類などファッション用品」(30.8%)、5位「本・絵本」(26.9%)となりました。

昨年まで調査結果と比較すると、「一緒に外食」は 2021年 38.3%→2022年 43.5%と 5.2ポイントの上昇、「一緒に旅行・レジャー」は 2021年14.7%→2022年19.2%と4.5ポイントの上昇となりました。

コロナ禍より行動制限が緩和され、孫との外食や旅行・レジャーに出費するアクティブシニアが増加していることがうかがえます。

まとめ

ここまで、アクティブシニアの消費動向について説明をさせていただきました。
シニアマーケティングは、前期高齢者・後期高齢者などの年代の違いをはじめ、ライフステージの段階や身体状況によって、戦略策定やメディア選定の方法や考え方も大きく変わってきます。

「シニア」を一括りにすることは絶対にせず、まずはターゲットとなるアクティブシニアのペルソナをしっかりと把握することが重要です。

シニアターゲットのマーケティングをお考えなら、2008年の創刊から長きに渡り、「ビズスタ」「自遊世代」を通してシニアマーケティングを実践してきたデイリースポーツ案内広告社にお任せください。

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菅野 和香奈 株式会社デイリースポーツ案内広告社・営業部・部長代理

新卒入社以来、営業職として20年以上従事、いまだ現役で現場をこよなく愛す。総合広告ほか、過去には求人広告・観光広告・インバウンド広告も経験。現在は自社メディア「ビズスタ」の副編集長・編集担当を兼任。

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