テレビCMゴールデンタイムの料金は?出稿フロー、ポイントを解説!
公開日:2022年11月17日更新日:2023年1月17日 テレビCMゴールデンタイムの料金は?出稿フロー、ポイントを解説!
目次
ゴールデンタイムとは?
ゴールデンタイムとはテレビ番組の放送時間帯を指す名称の1つです。19時から22時頃の、最も視聴率が高く、多くの人の話題になりやすいなどのテレビ番組の放映時間帯のことを意味します。
ゴールデンタイムとプライムタイムの違いは?
プライムタイムは19から23時の時間帯を指します。1日の放映番組の中で特に視聴率が高く、人気番組が並ぶのが特徴になります。
多くの人がテレビを見るので視聴率も高く、プライムタイムの番組にスポンサーが付きやすくなります。そのため、ほかの時間帯と比較した場合に、CMの放送枠も割高に設定されているのが特徴です。
ゴールデンタイムは、プライムタイムの中でも更に視聴率が高い時間帯である、19時から22時を指します。
ゴールデンタイムとプライムタイムの1番の違いは、視聴者の年齢層です。
ゴールデンタイムは、老若男女問わず幅広い視聴者が番組ターゲットの対象になるので、子ども向けのアニメやファミリー層を対象としたバラエティー番組が多く放送されています。
一方、プライムタイムは、ゴールデンタイムに含まれない23時までが範囲となります。視聴者の年齢層が少し高めに想定された番組が制作され、大人向けのドラマやバラエティー番組、報道番組などが多く放送されています。
ゴールデンタイムへのCM出稿のメリット
テレビCMは他広告媒体に比べて、視聴者の「印象に残りやすい」「信頼を得やすい」という特徴があります。また、 テレビCMを流す大きなメリットは次の2点です。
圧倒的なリーチ数
リーチが必要な時には、テレビCMの効果は絶大です。日本全国を対象に、約80%以上のリーチができる広告媒体はいまだテレビのみです。
テレビCMは世帯全体に一斉に届くため、ターゲットを幅広く設定すればするほど、ターゲット1人あたりのリーチ単価は安くなる傾向にあります。
企業ブランディング
テレビCMへの広告出稿は企業の信頼度を上げ、イメージアップに最適な広告媒体になります。若い世代を中心にテレビ離れが進んでいるとは言え、テレビの影響力はまだまだ強く、WEB広告で同じ商品の情報を目にするよりも、テレビCMを目にした方がブランド評価を高める可能性は高くなります。
それは、近年出稿量を大きく伸ばしているWEB広告出稿のハードルが、テレビCMと比較すると低く広告出稿が可能になっており、情報の受け手がその商品に対する信頼を深めたり、商品や企業の信頼度を必ずしも高めるとは限りません。
一方、テレビCMを放映するためには、テレビ局の考査と呼ばれる基準を通過する必要があります。
例えばCMの内容が視聴者に誤解を与えてしまうような内容を含んでいる場合、そもそもCMを流すことすらできないのです。したがって、テレビCMを流せる企業やサービスであるという時点で一定の信頼があるということが言えます。
また、テレビCMを流すことができるのはある程度の規模の企業というイメージを視聴者に連想させることができ、テレビCMを放映することにより企業の信頼度は大幅にイメージアップする可能性が高まります。
ゴールデンタイムへのCM出稿の料金は?
テレビでゴールデンタイムにCMを放送する場合、大きな広告費用が発生します。この料金はCMが放送される時間帯によって変動があり、特にゴールデンタイムは視聴率が高く、スポンサーがつきやすいことから、高額に設定されています。
しかしゴールデンタイムの料金設定は、テレビ局により差があります。
キー局と地方局で大きくことなり、同じゴールデンタイムの広告料金でも10倍以上変わってくることもあります。
例えば関東ローカル(1都6県)で有名バラエティ番組提供CM(タイムCM)を2クール(6ヶ月)放映すると、おおよそ5000万円の広告費用が発生しますが。地方都市で同じ有名バラエティ番組提供CMを放映した場合、500万円ほどで2クール放映することが可能になります。
放映エリアや番組などさまざまな条件によって広告料金の違いが見られますので、CM出稿を検討されている企業様は狙いたいターゲット、エリア、ご予算感、 CM放映の目的を明確にする必要があります。
出稿までのフロー(手順)
続いて、ゴールデンタイムを含むテレビCMの出稿手順をお伝えしてきます。
①ヒアリング
まず、ヒアリングは、広告主が抱えているマーケティング上の課題と、テレビCMの目的・狙いを広告代理店が広告主にヒアリングしていきます。
ヒアリングの中で一番重要なのが、テレビCMの目的と現状のマーケティング課題を明確に設定することです。そのCMによって、どんなことを達成したいのかを広告主と広告代理店で明確にしていきます。
②プランニング
広告主からヒアリングした内容を元に、広告代理店が企画を行い、ディレクションしながら制作会社と企画コンテ作成をします。
また、広告主の CM 放映のターゲット等を鑑みて、どのエリア、どの番組にどこまでのCMを放映するかのプラン案もこのタイミングでお出しします。
③業態考査
プランニング後、もしくはプランニングと平行して CM の業態考査を行います。
CMの考査とは、各放送局が CM 出稿を希望している広告主に対して、民放連の定める放送基準や法令などに抵触していないかどうか、テレビCMを流してもいい健全な企業かどうかを審査することを意味します。
テレビは政府の許可をもらって行っている「許可事業」であり、国民の役に立つ正確な情報を届けることを求められています。そのため公共の電波を使って流すことになるCMについても、表現の正確性や倫理性、サービスの透明性・きちんとした事業を行っている企業であることなどが求められることから、考査が必要になります。
テレビは信頼性の高いメディアだからこそ、多額の広告料金を払えばどんな企業でもテレビCMを流せるというわけではありません。
CM 放映に値する企業なのかどうかを厳正に審査=考査しなくてはなりません。 つまり、CMの考査は、視聴者である国民を守るためにも必要なことであると言えます。
④ CM制作
上記②でプランニングをした企画コンテをもとに、より詳細な演出コンテというものが作られます。その演出コンテを広告主がチェックして、次の撮影に関することを話し合います。演出コンテが承認されたら、いよいよ CM撮影に入ります。
撮影にはタレント、監督、カメラマン、照明、美術、音声、スタイリスト、ヘアメイクなど様々な役割を持つ多くの人たちと CM制作を行います。広告主は撮影が行われて終わるまで、段取りが最初に立てた目標に向かって進んでいるかを確認し続けることが必要になります。
撮影終了後に行うのは編集になります。初めは仮編集と言って、制作側が簡単に編集したものを、広告主に確認をしてもらいます。仮編集で広告主からOKがもらえたら、本編集作業、納品という流れになります。
編集作業自体には直接広告主が関わることは少ないですが、編集後のイメージも演出コンテを決める段階である程度決まることから、演出コンテの段階でCMの内容に納得して進行していくことが重要になります。
ここまで①のヒアリングから④のCM納品まではCMの企画内容にもよりますが、
2ヶ月ほどの期間がかかります。
⑤ CM素材考査
③で行われる広告主の業態考査が完了、④CM制作後、放送するCM素材内容の考査を実施します。
考査が通らないCM素材の例は「虚偽、誇大表現」、「視聴者にとって不快なもの」、「身障者やジェンダーなどについて差別的表現があるもの」などが該当します。具体的には放送倫理に反していないか、法令や放送基準などを守っているかを審査します。
⑥放映開始
ここまで①~⑤までのフローを経ていよいよCM放映の開始です。①~⑤までの期間は2ヶ月から3ヶ月ほどになります。
放送後に、CMが放送されたことを証明する「放送確認書」を発行されます。
広告主はCM放映前にプレスリリースを配信、自社HP、SNSでの告知を行うことでCM放映に対しての世間、取引先企業、消費者への興味関心を高めることが出来ます。
ゴールデンタイムCMの成功ポイント
同じゴールデンタイムCMでも出稿する際の広告主のニーズは「多くの人に自社サービスを認知させたい」、「費用を抑えて効率良くターゲットにCMリーチを重視したい」、「ビジネスマンをターゲットにしたい」と千差万別です。
ここでは、ゴールデンタイムCMの成功を考える上で意識したいポイントについて見ていきます。
自社のペルソナを設定する
より成果につながるマーケティングをするためには、「ペルソナ設定」をすることが重要です。
「ペルソナ」とは、ラテン語で「仮面」を指し、舞台や演劇などで使用される言葉です。マーケティングにおけるペルソナは、「企業が手がける商品やサービスを利用する架空の人物」のことで、その「架空の人物」を決めることを「ペルソナ設定」といいます。
類似するマーケティング用語で「ターゲット設定」があり同じ意味なのではと考えるかもしれません。混同してしまいがちですが、両者には明確な違いがあります。効果の高いゴールデンCMを放映するためにも、両者の違いを把握しておく必要があります。
まず「ターゲット設定」と「ペルソナ設定」には、設定する範囲の詳細さに大きな違いがあります。
ターゲット設定では「40代女性」「〇〇エリア在住の主婦」のように、年齢や性別、居住エリアといった属性でマーケティング対象を決めます。
ペルソナ設定では、下記設定を考えます。
- 名前
- 年齢
- 性別
- 職業
- 家族構成
- 趣味
- 休日の過ごし方
- 最近の悩み
など、特定の人物を詳細に設定します。
例えば、
氏名:佐藤太郎
性別:男性
年齢:47歳
居住地、家族構成:〇〇県〇〇市在住。妻と子ども2人(18歳と14歳)の4人で最寄り駅から徒歩20分ほどの一軒家に住んでいる。
仕事:総務職で部長をしており年収は750万円。
趣味、休日の過ごし方:趣味はゴルフで、自宅にいるときは動画サイトを閲覧してフォームや飛距離を伸ばす方法に関する情報を集めている。
のような、特定の人物像を詳細に設定します。
ペルソナを詳細に設定することにより、顧客のニーズをより詳しく把握でき効率的にTVCMを放映することが出来ます。
ペルソナに合わせたプランニングをする
設定したペルソナを元にプランニングをしていきます。 ペルソナ設定はTVCMのような「消費者に何か伝えたい」というマーケティングコミュニケーションと相性がとても良いです。
CMのクリエイティブで重視するべきことは、派手さ、インパクトではありません。「ペルソナ設定」から導き出された顧客ニーズをもとに、「顧客から見た時の印象」が「ニーズに合っているか」が最も重視するべき点となります。それをロジカルに実現できるのがペルソナ設定の利点です。
クリエイティブ、ペルソナ設定を基に、CM放映エリア、番組、放映方法を決めて進行していきます。
効果検証を実施する
TVCMの効果検証方法は主に、以下の3つになります。
- 世帯視聴率をもとに測定
- 指名検索数をもとに測定
- ウェブサイトのアクセス数をもとに測定
「世帯視聴率をもとに測定」というのは、テレビCMの効果測定方法であるGRP(Gross Rating Point:延べ視聴率)を意味します。
GRPはTVCM放映期間中に流れた世帯視聴率を合計した数値で表されます。主に、大まかな時間帯や曜日を選んでテレビCMを流す方法(スポットCM)の効果を測るために使われる指標です。
例えば、視聴率10%の番組にテレビCMを7本流したら、10×7=70GRPとなり、平日5日間にわたって流したら70GRP×5=350GRPとなります。GRPが高ければ高いほど、テレビCMが多くの人に見られていると考えられます。 そのため、GRPが最大化できる時間帯や曜日を狙ってテレビCMを出稿するのがベターです。
しかし、テレビをつけているだけで実際に見ていなくても、視聴しているとカウントされてしまうのが世帯視聴率です。GRPが高ければテレビCMの効果があると断定するのは注意が必要です。
現在は、テレビCMを見た後にウェブ上で商品の詳細を調べ、ウェブ上で商品を購入する人が多くなっています。消費者の購買行動の変化によって、 テレビCMの効果検証の指標として、GRPとウェブ上での行動データの組み合わせが重視されるようになってきています。
そこで効果検証として用いられるのが「指名検索数をもとに測定」、「ウェブサイトのアクセス数をもとに測定」になります。
指名検索数は、企業名やサービス名などで検索された数になります。テレビCMが流れた期間とその前後を比較して、どれくらい指名検索数の増減があったかを測定します。
ウェブサイトのアクセス数も、テレビCMの効果検証の大事な指標になります。
指名検索数と同様、テレビCMが流れた期間とその前後を比較し、ウェブサイトへのアクセス数の増減を測定します。また、どれくらい商品購入にまで消費者が至ったかを検証することも可能です。
上記からテレビCMの効果をできるだけ正確に検証するためには、GRPだけでなく、ウェブのデータも必要です。テレビCMとウェブは別の施策だと思われるかもしれません。ですが、消費者は日常的にテレビとウェブの2つの媒体をまたいだ行動をとっています。
このような状況でテレビCMの検証結果を高めるためにはウェブと連携し、消費者との接点を複数持つクロスチャネルを行うことです。テレビCMの効果を正確に検証することにもつながります。
デイリースポーツ案内広告社の成功事例
弊社のテレビCMの事例や反響をご紹介させていただきます。
株式会社キュービックスクエア様
除菌スプレー「Sourif(スリーフ)」商品のテレビCM制作から放映、検証までお手伝いをさせていただきました。
当時コロナ渦で競合が多くなってきており、認知をあげたいという課題を頂いておりテレビCMをご実施。有名番組に番組提供でCMを放映後氏名検索数、店頭、WEBでの売り上げを大きく伸ばすことが出来ました。
株式会社アイドマ・ホールディングス様
新サービスの、求人サイト「CXO works(シーエックスオーワークス)」の、認知拡大施策としてテレビCMの制作、放映のお手伝いをさせていただきました。
新サービスの初動で加速度的な認知獲得を目的に有名女優、人気お笑い芸人をキャスティングし、新サービスの顔としてテレビCMの制作を行い、テレビCM放映後は求人サイトの登録者数を大幅に増やすことに成功しました。
まとめ
今回はテレビCMに関する基礎知識や費用感、出稿フロー、テレビCMの効果測定方法についてお話いたしました。
テレビCMは事前準備、内容次第で、効果は大きく変わります。また、テレビCM放映後の効果検証も正しい方法で実施する必要があります。
デイリースポーツ案内広告社ではテレビCMの企画、制作、CM枠のプランニング、効果検証を一気通貫で行っております。
テレビCMの目的をご相談いただければ、目的に応じたプランをご提案させていただきます。テレビが少しでも気になっている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
新卒で金融業界へ。法人向け貸付業務に従事。 当時、在籍していた会社のテレビCMを見て提案する側になりたいと考え転職を決意。 2019年10月に入社。 テレビCM・キャスティング・CM制作・交通・OOH等の実績あり。 座右の銘:「あらゆる事象は心の反映である。」